わさびちゃんねる

好きなことを語る

卒業して思うこと

 

 

 

 

先日、大学を卒業した。

 

式の前日も当日も全く実感がないまま時間が過ぎていった。学科の友達もサークルの友達も後輩も、もしかしたら死ぬまでもう二度と会わない人もいるはずなのに、実感が湧かなくていつも通りにバイバイしてしまった。

きっとそんな事考えたくなかったのだろうと思う。バイバイした人のほとんどが大学に入ってから知り合った人だから、知り合ってから最長でも4年。たった4年。1年前の出来事を「この前ね、、、」と表現してしまう自分にとって4年間はあまりにも短かった。

 

それでも「ついこの間出会ったばかり」だと思われる友人に対してバイバイするのが寂しいなと思うということは、良い交友関係が築けていたんだろうと思う。

今更になって大学生活が終わってしまったこと、あと数日後には新しいところで働き始めることを少しずつ実感し始めている。

 

 

「人生の夏休み」とも言われる大学生活を過ごしてみて、自分にとって大学生活は『経験』がキーワードだったと感じる。

初めてのバイトもサークルもすごく新鮮だった。世界が良い意味でも悪い意味でも広がった。良いことばかりではなかったし、今はパッと思い出せないことも全部、自分の中に『経験』として残っている。

 

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20歳になった頃、大人ってなんなんだと悩んだことがある。今も悩み続けている。自分のお金で自立できたら?衣食住が整えられたら?仕事で1人前になれたら?こどもができたら?

年を重ねていけば勝手に大人になれるものだと小さい頃はただ漠然とそう思っていたのに、現実はどうやら簡単にはいかないらしかった。年を重ねてもそれはきっとただ単に「年を取った」それだけ。

 

じゃあ「大人げない」って言葉はなんだ。あれは大人にしか使えない言葉なのか。幼稚園児と追いかけっこをした時に、幼稚園児に負けじと走って勝ったら「大人げない」んだろう。私は幼稚園児に勝利を譲ることは出来るが『大人』ではない。

 

親からはいつまでもこども扱いされるのに、世間では大人として扱われることから抱いたこの悩みは今もまだ解決せずに頭の中をぐるぐるしている。

 

大人の明確な定義は分からなくても、私は時々、「今のでまた一つ大人になったな」と思う場面に出会う。国試を乗り越えた時もそう思った。友達と考え方が違った時、否定せずに「それも良いね」「その考えも素敵だね」と言えた時も、ちょっと近付いたと思った。

結局、大学生のうちに『大人』というものはよく分からなかったけど、何年かかってでもいいから自分なりに答えを出せたらいいなと思う。

色んなものを見て聴いて、本を読んで想像力と語彙力を磨いて、、、。そんな経験をこれからも積み重ねて行きたい。

 

経験豊富なほうが人生は面白い。せっかく生きるなら面白い人生を生きたい。新生活も楽しみだ。